ダイビングウェットスーツについて知りたい!|プロが教える種類や選び方
と言っても、どうすれば失敗しないでマイスーツを持てるのか、わからないことも多いでしょう。
このページでは、「ウェットスーツはなぜ大切?」「どんな種類があるの?」「どこでどう作るの?」など、ウェットスーツに関する疑問や不安を一気に解決していきます!
目次:
ウェットスーツの役割は?
サーフィン用とダイビング用のウェットスーツは違うの?
ウェットスーツはどうやって保温をするの?
男性用と女性用に違いはあるの?
フィット感が大切なワケ
オーダーウェットスーツは何がちがう?
ウエットスーツの種類と選び方
ウェットスーツの素材と生地厚
ウェットスーツの価格を知りたい
メーカーの特徴と人気のモデルを紹介します
ウェットスーツの下には何を着るの?
ウェットスーツのお手入れ方法はこれ
ウェットスーツに関するQ&A
◎体型が変わったらどうなるの?
◎レンタルとの違いは?
◎冬でも使えるの?
◎どこで買うのがいいの?
◎水着はどんなのがおすすめ?
ウェットスーツの役割は?
ダイビングを楽しむ上でウェットスーツが大切なのにはいくつか理由があります。ここでは、何のためにウェットスーツを着るのかを紹介します。
水は空気よりも熱を奪いやすい性質のため、水の中では私たちの体は陸にいる時と比べて20倍(海水は25倍)も早く冷えてしまいます。
だからダイビングをする時には、体の保温をするためにスーツが欠かせないのです。
海の中には、触れると危険な生物や表面がざらざらとした岩肌などがあります。
特に体のコントロールが上手に取れない時などは、危険性のあるものに触れてしまう可能性も高くなります。
そんな環境から身を守るためにも、ウェットスーツを着ることは重要なのです。
ダイビングは海に潜るスポーツですが、いざという時に水面での浮力を確保するのは安全のためにも欠かせません。
また、シュノーケリングを楽しむ時にはウェットスーツを着れば誰でも水面に浮かんでいることができます。
お気に入りの服を着て出かけるのは、気分が上がりますよね?
同じ様に、自分だけのオリジナルスーツがあると、海に行くのもワクワク感が違います。
部屋にかけてあるウェットスーツを見ると「海に行きたい!」と思えるので、上達も早いです。
サーフィン用とダイビング用のウェットスーツは違うの?
サーフィンとダイビングは同じマリンスポーツですから、ウェットスーツも似ています。
でも、決定的に違うのが保温性。
サーフィンは動きやすさも重視しているので、やわらかめの生地を使用して、腕の付け根周りも余裕を持たせています。
一方、ダイビングはそれほど激しい動きはしないこと、頭まで水中に入っていることから保温性を重視しています。
また、サーフィン用に比べてダイビング用はデザインも多様でカラフルなモデルが多いですね。
次は、大切なウェットスーツの保温の仕組みについてです。
ウェットスーツはどうやって保温をするの?
ウェットスーツを着て海に入ると、ファスナーや手足首から少しずつ水が入って来ます。その水を体温で温めるのがウェットスーツの保温の仕組みで、全身がぬるま湯でおおわれている状態になります。
ですから、サイズが合わないスーツを着ると、その分だけ水の出入りが多くなるので、体の熱はどんどん奪われてしまいます。
ウェットスーツのフィット感が大切なのは、これが理由なのですね。
それ以外にも、保温性が高い素材などもありますので、後ほどご紹介します。
男性用と女性用に違いはあるの?
基本的な作りや生地に男性用、女性用はありません。
ただ、ウェットスーツはデザインやカラーも大切ですから、それぞれのメーカーでメンズ・レディースモデルはあります。
どちらも自分の体型がよりよく見えるようなデザインになっています。
また、女性用にはスタッズなどのオプションを着けられるモデルも多いですね。
フィット感が大切なワケ
保温の欄でもお話しましたが、ウェットスーツのポイントはなんと言っても「自分の体にフィットしていること」です。
小さすぎるスーツは着るだけで大変ですし、呼吸もつらくなります。
また、大きいスーツは保温性が一気に落ちてしまいます。水中で身体が冷えてしまうと、楽しむどころではなくなりますし、安全にもかかわります。
海外などに行く時に「重いから器材は現地で借ります」という方がいらっしゃいますが、日本人と外国人では体型はもちろん、体感温度がまったく違います。
100歩譲ったとしてもウェットスーツとマスクだけは自分のものを持って行くようにお話しています。
オーダーウェットスーツは何がちがう?
ウェットスーツを購入しようかなと思った時に迷うことのひとつに「オーダーと既製のどちらがいいのだろう?」ということがありますが、これは「120%フルオーダー」です。
上記でお伝えしたように、ダイビングを楽しむのには保温性がとても大切です。
海外では既製が主流ですが、水着の上に器材をつけて潜る人たちですから、決してマネをしてはいけません。
オーダーのスーツを作る際は、何か所の採寸をすると思いますか?
なんと、男性は33か所、女性だと36か所も採寸をします。
それだけ計ってようやく自分にぴったりのスーツが作れるのですから、既製で合うものを見つけるのは奇跡に近いと言えます。
また、オーダーで作ったスーツなら自分の抜け殻のようなものですから、脱ぎ着のしやすさも既製とは比べ物になりません。
ちなみにオーダー料金はメーカーによっても多少変わりますが、プラス10,000円程度です。
ずっと使うスーツですから、この金額を出し渋って「せっかく買ったスーツが合わなかった」ということはないようにしたいですね。
ウェットスーツの種類と選び方
それでは、実際にウェットスーツを購入する際の失敗しないコツをお話します。
スーツには様々なタイプがありますが、主に伊豆で潜るという人とほとんど海外のリゾートという人では使用する生地なども変わって来ますので、自分のダイビングスタイルに合わせたものを選ぶことが大切です。
ここではウェットスーツの種類(形)、生地の種類と厚さ、ファスナーの紹介をします。
ウェットスーツの種類
一枚で全身を覆うタイプのスーツで、一番多く使用されているタイプです。
迷ったらこのタイプを選んで、もっと保温性を上げたかったらフードやインナーを足していくのがおすすめです。
価格的にも一番買いやすい価格帯がそろっています。
長ズボンに半袖のタイプで、リゾートで潜ることが多い人に人気です。
シーガルにジャケットを合わせた2ピースなら、水温に合わせて着回しができるので便利です。
半袖・半ズボンで、生地も薄めのものが多いタイプです。
海外の南の島でガイドが使用していたり、体験ダイビングで使われることが多いですが、日本では実用的ではありません。
基本はワンピース フルスーツなのですが、手足首部分のシールと防水ファスナーの使用で水が入りにくくなっています。
まったく身体が濡れないドライスーツに比べると保温性は落ちますが、できるだけ長いシーズン水にぬれて潜る感覚を楽しみたいという方や寒がりの方におすすめです。
ラッシュガードの様な生地で全身を覆うワンピースタイプで、見た目はもじもじ君です。
まったく保温性はなく、日焼け防止やクラゲに刺されないようにするのが目的ですので、日本人には向いていません。
すべりは良くなりますので、ウェットスーツのインナーとして着るのは良いと思います。
ウェットスーツの素材と生地厚
ウェットスーツに使用される生地はネオプレーンという、小さな気泡を含んだゴムが基本になります。
それにジャージを貼って耐久性とカラフルさを実現しています。
スキン生地と呼ばれるタイプは、ジャージを貼らないゴム素材のままで、水から上がった時の濡れた感じがプロっぽいのと、水切れが早いのが人気です。
上位モデルに使われることが多いラジアル素材は、スキン生地の特徴に加えて耐久性と高くなります(値段もですね)。
また、裏地を起毛にして保温性を高めたり、すべりがよい生地を貼って着脱をしやすくしているモデルもあります。
以前に比べると、伸縮性の良いゴムが使われるようになりましたが、その中でも特にストレッチ性の高い素材もありますので、力の弱い女性には特におすすめです。
生地の厚さ
ウェットスーツに使われる生地の厚さは3mmと5mmが一般的です。
国内で使うワンピースなら5mmが基本、ツーピースの場合は5mmの上に3mmのジャケットですね。
潜っている時間が長いインストラクターやガイドは6.5mmのスーツを使用する人も多いです。
ファスナーを付ける場所とタイプ
メインのファスナーは背中もしくは胸についているのが基本です。
どちらがいいかは好みによるところが大きいのですが、前についているタイプだと休憩中に胸を開けておけるので楽ですね。
後ろについているタイプは、ファスナーについている長めのヒモを引っ張って開けしめします。もちろん、バディに手伝ってもらうのもOKです。
メインファスナー以外にオプションで手首、足首にもファスナーを付けることができます。
脱着が格段に楽になることを考えたら、手足首のファスナーは絶対におすすめです。
最近は、腕は肩近く、脚は太ももまで開くモデルもありますが、特に年配の方に人気です。
また、首が苦しいのが気になる方は、首が開く様になるファスナーもありますので購入の際に相談をしてみましょう。
次はウェットスーツの値段についてです。
ウェットスーツの価格
ウェットスーツの価格は本当にピンキリなのですが、ここでは有名国産メーカーの5mmワンピースを基本として、タイプや生地のオプション料金という形で紹介をします。
ワンピース: 50,000円~85,000円
シーガル: ▲10,000円
ロングジョン: ▲20,000円
ジャケット: 30,000円前後
上記に加えて、伸びやすい、保温性が高い、耐久性が高いなどの生地別で値段がアップします。
また、サイズオーダー料金は10,000円程度が一般的ですが、キャンペーンで無料オーダーが出来る場合もあるので購入予定のお店でチェックをすると良いと思います。
では、国内有名メーカーをご紹介します。
メーカーの特徴と人気のモデル
サーフィン用のウェットスーツも入れるとずいぶんたくさんのスーツメーカーがありますが、ここではダイビング用をメインにしている国内生産メーカーを中心にご紹介します。
ワールドダイブ
日本の2大メーカーのひとつ。大阪に本社、熊本に工場があります。確かな技術とバリェション豊かなデザインで使用しているダイバーもとても多いメーカーです。
人気のモデルモビー
東京に本社、宮城に工場がある東の横綱。伸縮性の高い生地と遊び心のあるデザインで人気です。
「第2の皮膚」の再現を追及し、解剖衣服学に基づいて開発されたA.C.Tは画期的な動きやすさを実現しています。
TUSA
世界の海が知っている。世界の海を知っている -- 世界80ヶ国以上で使われている信頼のダイビングギア、TUSA。
人気のモデルウェットスーツの下には何を着るの?
薄手のインナーで、主に日焼け防止の役目があります。
女性は水着の上に着ておくと良いですね。
また、ウェットスーツを着る際にすべりが良くなるのもお勧めポイントです。
ウェットスーツと同じ生地のベストです。
スーツと合わせて生地厚が厚くなるのに加ェて、背中のファスナーから水が浸入しても直接肌に触れなくなるので、保温性は抜群。
特にフードも付いているフードベストタイプだと、首から頭にかけての保温も増します。
フードベストを使用することで、ウェットスーツで潜れる時期が春・秋の1ヶ月ずつ伸びるイメージです。
ウェットスーツのお手入れ方法はこれ
せっかくのマイスーツもお手入れ方法を間違うと傷むのが早くなってしまいます。
とは言っても、ウェットスーツのお手入れは何も難しいことはありません。
ここではダイビング後の洗い方や保管方法などを説明します。
・洗い方
ダイビング器材全般にそうなのですが、真水で洗うのが基本です。
しっかり塩分を落としましょう。
ダイビングポイントに設置されている水槽はたくさんのダイバーが洗うので、砂などの汚れを落とす程度だと考えてください。
自宅に帰ったら、もう一度しっかり洗いましょう。
お風呂の残り湯に一晩漬け置き洗いをするのも良いですね。
よほど汚れがひどい時や、シーズン最後の時にはスーツ専用洗剤を使って洗っておくと次回気持ちよく使えます。
※生地が傷むので、洗濯機や脱水機の使用は厳禁です!
・干し方
日陰の風通しが良いところに干すのが基本です。
直射日光が当たる所に長時間干しておくと、ゴムの劣化や色落ちが発生しますので気を付けましょう。
・保管の仕方
広めのハンガーを使用して、スーツの上からはカバーをかけておきましょう。
細いハンガーだと、肩に跡が付きます。
スーツ専用ハンガー・カバーがあるとベストですね。
また、たたんでしまっておくとたたみジワが付いたり、生地がつぶれてしまうのでお勧めしません。
・パッキング
ウェットスーツを「体育座り」の様にヒザをかかえる形にして、バッグに入れます。
生地に重さがかからないように、ほかの器材を入れた後一番上に入れる様にしましょう。
ウェットスーツに関するQ&A
極端に変わってしまった場合は、メーカーで幅出しをすることも出来ます。
久しぶりにウェットスーツを着て見たら「あれ?!」ということもありますから、時々着てみるようにすると体型の変化にも気づきやすいですね(笑)
そうなると、保温性は落ちますし、きつめのサイズだと脱ぎ着がしにくい、息苦しいなどのデメリットがあります。
その点、自分のサイズぴったりのスーツを着ると、それまでの苦労がうその様に快適です。
また、直接たくさんの人の肌に触れますので、衛生面も考えたいですね。
もちろん、人によって体感温度が違うので12月でも全然平気という方もいらっしゃいますけどね。
特に、一緒に潜るインストラクターがいるショップなら、新しいウェットスーツで潜る時の注意点なども見てもらえるので安心です。
ダイビング器材はどれでもそうですが、特にスーツに関しては合わないものを買ってしまうと、ダイビングの楽しさ・快適さが大きく損なわれますから、気を付けましょう。
女性はセパレートタイプの方が、トイレなどに楽ですね。
まとめ:マイウェットスーツがあればダイビングの楽しさがぐっとアップ!
いかがでしたか?ウェットスーツに関する疑問や心配は解決したでしょうか?
マイウェットスーツで潜れば、ダイビングの楽しさや快適さが格段にアップするのはもちろん、お気に入りのデザインやカラーで作ったスーツなら、海に行くモチベーションもMAX!
マスクやフィンなど、スーツ以外の器材を選ぶ時にもコーディネートが楽しくなることまちがいありません。
自分にぴったりのウェットスーツを見つけるのは、プロショップのインストラクターに相談をするのが一番です。
生地やデザインなどで迷いそうなあなたにも、しっかりサポートをしてくれます!
プロショップパパラギダイビングスクールは東京・神奈川・伊豆に店舗があります。
ウェットスーツのご相談は、お気軽にお近くのパパラギへ。